活動報告

2019年4月5日

活動報告南支部活動報告「南支部だより」

10月27日(土)、南支部のびる会が久留米大学病院本館にて開催されました。


まず、久留米大学病院感染症看護専門看護師である三浦美穂先生より「歯科領域における感染対策」という演目でご講演いただきました。歯科衛生士は、歯科診療において鋭利な器具に触れる機会が多くあり、患者の鼻腔・口腔と近距離で接する作業も多いため、感染のリスクが高い職域であるといえます。カルテには記載されていない感染症があり、またHIVなどもコントロール可能な時代です。感染症は見えないものであるからこそ、すべての患者に感染症があると認識して対策を取ることが最も重要であると「スタンダードプリコーション」の概念から始まり、手指衛生の具体的手法・環境整備・清掃等、現場に即したご講演でした。講演中にはサージカルマスク・手袋・ガウン・エプロンの脱着手順を、現物を用いた演習で学びました。ガウンやエプロンは、一般歯科医院での臨床においてはなかなか手にする機会がないのが現状だと思います。しかし、超高齢社会での「病院」「在宅」「老人保健施設」における歯科衛生士の予防的介入は、非常に重要な役割となってくることが予想され、個人防護具の知識を深めるための有意義な機会になったと思います。


続いて、がん化学療法看護認定看護師である橋本佳代先生から、「歯科衛生士が知っておきたい外来化学療法~もし乳がんとわかったら~」のご講演がありました。乳がんの検査方法と治療内容・骨髄抑制・悪心・嘔吐・倦怠感について、分かりやすく説明いただきました。さらに、副作用による吐き気がある時の口腔ケアの方法等、歯科衛生士として必要な注意点についても知ることができました。特に、口内炎や歯肉出血・出血斑・血腫・口腔乾燥がみられる場合に、口腔内を清潔に保つためにもスポンジブラシではなく、歯ブラシの使用を推奨されていたのが印象的でした。

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